「ガラスの天才」うつ病と深い思索の世界

 

「うつ病の人は弱い」と思われがちですが、それは誤解です。むしろ、深い感受性や内省性を抱える人々の中には、天才的な思考や創造性を持つ人が少なくありません。

アメリカのピッツァー大学で行われた研究では、MENSA会員3,715名を対象に心理調査を行い、高い知能指数を持つ人の中にはうつ病の傾向があることが分かりました。研究者たちは、鋭敏で深い意識が創造性を高める一方、深い気分の落ち込みに引きずり込む可能性を指摘しています。

このことから分かるのは、うつ病と創造性や高い知能は隣り合わせで存在することがあるという事実です。歴史的にも、膨大な時間を思索に費やし、作品や思想を生み出した人物の多くが、繊細で内省的な精神性を抱えていました。

もちろん注意も必要です。IQだけでは知能を完全には測れないこと、調査対象がMENSA会員に限られていたこと、所得の偏りがあることなど、単純な因果関係ではありません。ですが、少なくとも「深く考える人ほど心が脆くなる可能性がある」という点は示唆されます。

うつ病の人は「ガラスの天才」とも言えます。透明で繊細な心を持ちながら、世界に価値を生み出す力を秘めています。社会がすべきことは、彼らを弱者として扱うことではなく、偏見を取り払い、理解と支援を持って見守ることです。

深く悩み、内省するその力は、決して無駄ではありません。ガラスのように繊細で、しかし確かな価値を生む。それが、うつ病と創造性が交差する世界なのです。

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