みんなが悪い。そう言い切って何が悪いのか。
みんなが悪い──それが現実だ。
個人の努力不足でも性格でもない。無関心で、利己的で、沈黙することで加害に加担してきたこの社会の全員が、悪い。
暗く深くうずくまり困っている人を見て「見なかったことにする」泣いている子どもに「うるさい」と言う。苦しんでいる人に「自分でなんとかしろ」と言う。制度はあるふりをして、届かないように設計されている。
「傷病者が助けを求めるには、まずあなたが健康であってください」そんな矛盾した言葉を、平気で突きつけてくる。
優しさを語る人も、社会を批判する人も、みんな同じだ。一番近くの叫びには、耳を塞ぐ。「そんなに苦しいなら死ねばいい」と言わないまでも、態度で伝える。それが一番悪質だ。
善人のふりをした臆病者
正義を語りながら沈黙する群衆
口だけの支援者
家族の顔をして責任を放棄する親たち
助けるべき立場にいて、何もしなかったあらゆる人たち
全員を赦さない。みんなが悪い。誰か1人でも、本気で寄り添っていたなら、こんなにも壊れなかった。だから、もう黙らない。
この社会の無関心や優しくなさこそが、殺しかけたのだ。